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「TEACCHプログラム」

重度の知的障害を伴う自閉症のある子の親として、服巻智子さんの話をずっと聞いてみたいと思っていました。世界的な自閉症支援のスタンダードである「TEACCHプログラム」を日本に広めた第一人者だからです。

息子の樹は、赤ちゃんの頃からいくつかの療育施設に通っていました。その樹が小4の頃、私たちは子育ての難しさに悩み途方に暮れ、半分あきらめていました。
通学の途中、道端で座り込み動かなくなる。靴を脱ぎ、川に放りなげる。いくら言って聞かせてもいうことを聞かない。というか言葉が通じない。力ずくで移動させたり、相撲みたいに取っ組み合いをしたり…。体の成長と共に増々困難となっていく生活。でもそんなものだと。それが当たり前だと思っていました。

その頃に出会ったセラピストが、絵カードを使って息子とコミュニケーションをとる方法を教えてくれました。息子は、絵をみて自分が何を求められているのかを少しずつ理解し始めるようになりました。1日のスケジュールを絵で見せてあげれば、落ち着いて行動ができるようになっていきました。そして、3日後には大好きな電車に乗れる、ドライブしてハンバーグを食べる事ができる、生活の中でそんな楽しみができ、待つということを覚え始めました。

それまで、話し言葉を理解せず、読み書きもできない、そういう子どもは考える力がない、そういう能力が与えられていない子どもだと勝手に思い込んでいました。
固定観念から自分たちのアプローチの間違いに、まったく気づいていませんでした。私たちとは違う彼らの特性。TEACCHでは、それを「自閉症の文化」と呼ぶそうです。彼等の文化を理解すること。全てはそこから始まりました。

私たちは親として、重度の知的障害と自閉症を持って生まれてきた子どもを受け容れ、寄り添い、抱きしめようとしてきました。しかし、TEACCHから学んだことは、寄り添うとは「科学である」ということでした。

私たちは重度の知的障害と自閉症を持つ子どもの親だけれど、専門家ではありません。だから、他に色んな支援の方法論があるのかもしれないけれども、それを知りません。しかし、自分が体験したこと、気づいたことを伝える責任があると思っています。
今回の自閉症フォーラムを通して、TEACCHの哲学を服巻先生の知見とともに沢山の方と共有したいと思います。
どうか多くのご参加をいただきますようにお願いいたします。

申込みフォームはこちら↓
https://docs.google.com/…/14Ibh9E7AD4A-hbjhcJrIoPJI6xV…/edit

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