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活動実績

ついんくる★★講座2022 第6回 テーマ:感覚処理の問題と発達性協調運動症

令和4年12月11日 第6回のついんくる★★講座を行いました。

今回は、長崎大学大学院 医歯薬学総合研究科 教授 岩永 竜一郎 先生をお招きし、「感覚処理の問題と発達性協調運動症 」というテーマでご講義いただきました。

感覚処理の問題については、ASD児の80%以上がこの問題を抱えていると言われています。また、自序伝の全てに感覚の話が記述されていることなどから、当事者にとってこの問題は非常に深刻で、支援を行う上で重要な位置を占めているとされています。お話の中で、周囲の人が思っている以上に当事者が苦しんでいることを理解して支援する必要があることを学びました。

また、その感覚の受け取り方(反応)についても丁寧に教えていただきました。単純に低反応(鈍感)・過反応(過敏)という話ではなく、注意の特性が関連していて、刺激にフォーカスが当たっているか、当たっていないかで反応に違いがあることなどを学びました。そして、対人関係の取り組みを行うにあたっても、このフォーカスの向く支援などが有効であることなど、日々の実践につながるお話をしていただきました。

 

次に発達障害の一種である発達性協調運動症についてのお話です。ADHDの55%、ASDの79%に明らかな運動面の問題を持っているという報告があります。これも単に運動の不器用さの問題だけではなく、うまくできないことによる二次的な問題に繋がりやすいことを踏まえる必要があります。そして、周囲が思っている以上に当事者は苦しんでいることを理解して支援していく必要があることを学びました。この不器用さへの取り組みに対しても具体的な支援方法を示していただき、明日から活かせる内容をたくさん教えていただきました。

 

とても興味深い話で、あっという間の2時間でした。当事者にとって感覚や運動の話は深刻で、とても重要な内容になります。また多くの方に知っていただきたいので、またいつの日か先生に講義をお願いできればと思っています。

 

次回のついんくる★★講座は、1月15日(日)10時〜

テーマは「発達障害児の思春期における二次障害の予防と対応の支援」

特別支援教育ネット 代表 小栗正幸先生にご講義いただきます。

多くの参加をお待ちしています。

 

文責:髙橋