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活動実績

ついんくる★★講座2020 第3回 テーマ:のぞえの丘病院での治療の取り組み~子どもの心にいかに寄り添うか~

令和2年9月13日(日)第3回目のついんくる★★講座を開催しました。

講師は、先月に引き続き、のぞえの丘病院院長 堀川直希先生です。今回は、児童思春期病棟の現状と治療に関する事を中心にお話いただきました。

のぞえの丘病院の児童思春期病棟での治療について、病棟や病院のソフト面、スタッフ配置、病棟が機能分化されているだけでなく、人の成長発達の過程を想定して機能を分けていることなど。また週間スケジュールやプログラムの説明もありました。目を引いたのが、子供たち自身でどうしたいかなどを話して決めていくためのPSミーティングです。本人の振り返りと他のみんなからの意見でいろいろ決めていくというものです。他にも創作活動や運動療法、触覚遊びなど、たくさんの工夫されたプログラムの紹介がありました。また、学校との協同にも力を入れておられるとのことでした。様々なことが治療共同体に基づく力動的チーム医療の中で行われており、個ではなく集団で、治療者だけでなく、患者さん自身の力や環境の力も利用しながら実践されているという興味深いものでした。

また、発達障害と食品汚染や化学物質汚染などとの関連の話から、身近でも取り組めることがあることや、フラッシュバックへの対処の仕方、その一つに、焼酎をお風呂に入れると良いなど面白いお話もありました。

そして今後目指したいこととして堀川先生から、「治療の場は生活の中にある」ということと、地域の産業を生かしての就労支援を、の話はとても共感でき、その思いの詰まった病院での取り組み実践は、講座内容とも連動するものでした。

参加者アンケート
・いかに当事者の想いを大切にして支援しなければならないかがわかりました。学校も本来ならば本人も交えて自己理解をする場面を保障していかなければと思いました。
・福岡県に思春期に特化した精神科の病院があることを初めて知りました。治療という視点でのアプローチについて話を聞けたことがとても勉強になりました。
・子どもがどうしたいのか、自分の意見を言ったり話し合うミーティングをされているのが自分も子どもの支援で取り入れたいと思いました。

【gocochi-Nextの想い】
今回、精神科医療の話を講座に取り入れた理由としては、なかなか知る機会のない精神科医療について知る機会となること、精神科病院で行われている発達障害の治療について知る機会となること、そして地域で暮らしながら、必要な時につながるためのヒントにできれば、との想いでした。しかし堀川先生から、「治療の場は、生活の中にある」との話もあり、精神科医療が特別なものではないと感じてもらえたのではないでしょうか?

次回もたくさんのご参加お待ちします。                                      文責 加藤