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ついんくる★★講座2025 第3回 テーマ:特別な支援が必要な子どもの性発達とその支援方法
令和7年9月7日(日)に今年度3回目のついんくる☆☆講座が開かれました。
今回のテーマでもある、性発達や支援方法については、これまでのついんくる講座☆☆の中でも取り入れてきた内容でもありますが、今回は 長崎大学名誉教授の宮原春美先生に『特別な支援が必要な子どもの性発達とその支援方法』というテーマでお話しいただきました。

まずは、日本で行われている性教育と国際スタンダートの違いや、文部科学省が提案している“生命の安全教育”についてどのような取り組みがなされているのかについてお話しいただきました。
そして、基本的な幼児期・思春期・青年期における子どもの性的発達や心理的特徴に加えて、発達特性のある子どもの思春期についても詳しくお聞きすることができました。これまでの講座の中でも、発達特性については学んできましたが、第二次性徴期の身体や心の変化も子どもたちにとっては見通しの立たない変更であり、変化への対応が苦手であることで戸惑いや不安が大きくなること・コミュニケーションの苦手さや対人関係の問題から適切な情報を取得できず、性的被害を受ける可能性があることなど、これまで関われてきた方のエピソードを交えながらお話しいただきました。
発達特性がある子どもたちだからこそ、先の見通しを持たせることの大切さや禁止事項だけではなく適切な対応方法(プライベートゾーン・性器タッチについて・サークルカリキュラムなど)を幼児期から伝えていくことが大切であることを改めて感じました。
“性教育について”となると、どうしてもタブー視されていたり、人に話すのはちょっと…と思いがちですが、自分の身体について学習することで、自分やほかの人を大切にできるということ・性的被害に遭わない(加害者にならない)ためにも適切な学習の積み重ねが大切であり、対象児・者が信頼している大人が伝えていくことにも意味があるということを知ることができました。
講座の中で、実際に取り組まれているプロジェクトのプログラムについてや教材なども拝見することができ、実践に基づいたお話でとても有意義な時間となりました。今回は、会場参加の方も多くまた保護者の方にも多くご参加いただき、たくさんの気づきの機会となったとことと思います。
アンケート
『性教育をするには言語理解が弱い娘にとって早すぎるかと悩んでいましたが、ご紹介いただいた絵本などを活用して繰り返し伝えていこうと思うことができました。』
『特別な配慮が必要な子どもたちにどんな内容で学習を行うのか考えていたので、大変参考になりました。また、幼児期から見通しを持った学びを繰り返し行うこと、視覚的にロールプレイなども使って具体的に伝えること、ネットマナーについてなど具体的に学ぶことができました』というご感想をいただきました。
宮原先生、貴重なご講演ありがとうございました。

次回は、11月9日(日)「困り感のある子もない子も分かり合う~心を見える化した学級づくり~」と題して、福岡市立大池小学校の指導教諭 江藤由加梨先生にお話しいただきます。
次回は、江藤先生に会場にお越しいただき、講演後には昼食を摂りながら講師を囲んでの座談会も行います。ZOOMでは伝えきれなかった現場でのお話や作成された教材についてなどもお聞きできる時間となると思います!
たくさんのご参加お待ちしております。
文責:江崎