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ついんくる★★講座2023 第8回 テーマ:コグトレ~身体面、学習面、社会面で困っている子どもへの包括的支援
令和6年2月18日(日)の10時より令和5年度最後のついんくる☆☆講座を行いました。
今回は、「コグトレ~身体面、学習面、社会面で困っている子どもへの包括的支援~」と題して広島大学大学院 医系科学研究科 作業行動探索科学 講師で作業療法士の石附智奈美先生にご高話いただきました。
「コグトレ」という名前や教材も沢山出版されていますので、ご存じの方々や実際利用されている方々も沢山いらっしゃることと思います。
今回、石附先生には、「コグトレ」がどのような視点で作成され、プログラムを提供する側の視点等を丁寧にお話いただきました。
「コグトレ」は、宮口幸治先生が少年院にいる子どもたちの中に境界知能の子どもが多く、ソーシャルスキルトレーニング(SST)は対象者にある程度の考える力、正しく理解できる力が必要であるが、境界知能の子どもたちにとっては、認知の機能的問題へのアプローチが必要ではないかということから、包括的なプログラムとして開発されました。
プログラム構成としては、「学習面(みる・きく・想像するためのトレーニング)」「身体面(不器用さの改善)」「社会面(ソーシャルトレーニング)」の構成があり、認知機能の土台を作る位置付けとなっています。
講義ではそれぞれの一部をワーク形式で行い、実際に体験してみました。ワークを通して私たち自身も、こんなに脳を働かせて処理しているのだということを体感しましたし、笑いながら楽しくワークを行いました。「コグトレ」のひとつの目的に子どもたちが楽しくトレーニングすること、子どもを傷つけないと初めにお話になられたことが印象的で、「コグトレ」課題をこなすことが目的ではなく、どのような方略でその課題を遂行したか、自分がどのような処理しているのかに気づくことが大事なことという子どもたちへのアプローチの基本姿勢を教えていただいた時間でした。
アンケートでも
・療育カリキュラムで悩んでいたのですが、ヒントをいただきました
・ソーシャルスキルトレーニングを行っても成果を感じない方や正しい答えを述べるが行動に現れない方を振り返ると土台に対する評価やアプローチ不足もあったのではないかという気づきになった
・子どもが楽しんでトレーニングができることがわかりました
など、皆様にもすぐに取り組める情報で、興味をもっていただいた方も多かったのではないでしょうか?
gocochi-Nextとしても、またアセスメントの仕方や効果判定などもお伺いしたいと思った次第です。
最後に令和5年度のついんくる★★講座に沢山参加いただきありがとうございました。また、令和6年度も7月より講座を準備しておりますので多くのご参加をお待ちしております。
文責 髙山