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ついんくる★★講座2023 第6回 テーマ:自閉症児者の行動問題とコミュニケーション支援
第6回ついんくる★★講座 報告
今回は、ABC研究所 代表の今本繫先生より「応用行動分析(ABA)に基づ、く自閉症児者の行動問題とコミュニケーション支援」というテーマでお話しいただきました。
これまでも、問題行動や強度行動障害についてなどをテーマにして講座を行ってきていましたが、ABAによる行動分析や実践の流れの中で、細かく分かりやすく説明をしていただき、改めて “困った行動”にだけ注目してしまいがちで、その“行動自体をなくしたい!”と考えてしまうことが多々あるな…と多くの受講者が感じたのではないでしょうか?
今回のキーポイントだと感じたのは、標的行動を決めた後の 「行動の記録とアセスメント」です。行動自体に問題があるのではなく、その行動を起こすきっかけやそのあとの環境要因が大きく作用して行動として表れていること・その行動の中に何の意味や目的が隠れているのか?をしっかり探っていくことがとても重要だと感じました。
また、その行動問題を起こしにくくする・行動を適切な行動へと変容させていくためには、
- 環境調整(口頭指示を減らし、視覚的支持を用いる/変更や行き場所を視覚的に予告する)
- 行動レパートリーを増やす(することがない時間何をするか?)
- 代替行動(不適切行動に対する叱責は×まずはづ適切行動が起きない工夫をする)
→援助要求を教える・拒否の手段を教える
- 無理に促さない
が ポイントであり、その一つである意志表出について沢山の事例を用いてお話していただきました。
ここでも、アセスメントの重要性を改めて感じ、いつの場面でも、支援者の為ではなく対象者の利益のために!を主軸に一つひとつ向き合って支援を行っていきたいと感じました。
ご参加いただいた方からも、沢山のご意見感想をいただきました。
「行動は環境から影響を受けるし、行動は環境に影響を与えることや行動の原因がどこにあるのかを考えながら、行動を観察して記録して、そこから改善方法を導き出して、それに併せて実践する。うまくいかなければ繰り返しやってみる。時間は掛かるが焦らず根気強くやとっていく。今後の支援においても、このことを活かしながら、誤った支援に繋がらないようにしていきたいと思います。」
「行動分析のお話、とても興味深く聴きました。知っておくことで誤学習を避けることができるのだと強く思いました。「普段から注目し、声をかけること」「多動の子には運動量を増やすことが有効であること」「行動レパートリーを増やすこと」「適時に介入すること」を肝に銘じていこうと思います。」
お忙しい中、ご講義下さった今本繁先生、本当にありがとうございました!
次回は、令和6年1月21日(日)に 九州産業大学 人間科学部 臨床心理学科 教授 倉知延章先生より『発達障害のある人が豊かに働くための支援2』というテーマで、ご講義いただきます。
沢山のご参加お待ちしています♪
文責 江崎