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活動実績

ついんくる★★講座2017 第4回 テーマ:幼児期から成人期までの支援

H29年10月14日(土) えーるピア久留米にて、本年度第4回目のついんくる★★講座を開催しました。
今回も保護者、教育関係者、福祉サービス事業所などから、70名の参加がありました。

テーマ:幼児期から成人期までの支援
講師:野間 康美先生

☆講師プロフィール☆
NPO法人それいゆ佐賀地域支援センター センター長
教育学修士、臨床発達心理士、ESDM(Early Start Denver Model)公認セラピスト
CAREジュニアトレーナー
佐賀県発達障害者地域支援体制整備事業
佐賀県発達障害の可能性のある児童生徒に対する早期支援研究事業専門委員
佐賀県障害を持つ子供の学校生活支援事業専門家チーム
各市町子育て相談(早期発見事業)など

まずは講義の冒頭で「自閉スペクトラム症とは」「発達障害とは」何か説明されました。

<診断基準>
スピーチは上手にできるけど、HELPが出せないといった
A.社会的なコミュニケーション(対人・社会的な行動)  と
見立て・ごっこ遊びが出来ない、ノッキング・ジャンプなど
B.限定した興味と反復行動(興味への固着・反復的な行動)
このAB二つが満たされた場合、自閉スペクトラム症(ASD)と診断されているそうです。

<社会生活に影響を与える自閉症の特性>
・コミュニケーションの理解
・コミュニケーションの発信
・社会性の問題
・想像力、情報処理の問題
・感覚の違い
・注意、注目の問題
・学び方の違い

<豊かな成人期を過ごすために>
・本人を育てることで本人が選べる選択肢を増やす
・人を嫌いにならない
・基本的な生活習慣を身に着ける(スケジュールに沿って生活する)
・ルールに従う
・自信を持てる、自己肯定感を高める
・コミュニケーションスキルを身につける
・コーピング、余暇スキルを持つ
幼児期・児童期・青年期ごとに、具体的なお話をしていただきました。

<成人期に必要なスキルを育てる>
・経験させる
できないのか?したことがないのか?
・アセスメントする
・本人の目標を決める(各々の自立の目標)
・資料を参考にする
・スモールステップで習得する

野間先生が考えられる
大人になった後の幸せを考える時に大切な3つの要素は、
「就労」「余暇」「居住」(知的能力は関係ない)。

本人が安心して穏やかに暮らせるために
各々に合わせた自立の形は何か、そのために必要なことは何か
親が元気なうちに、様々なスキルを身に着けておくことが大切だということを改めて感じました。

参加者アンケートには
・本日の講義は、最近よく考え不安に思っていたところでした。成人期に向け、本人の自立、コミュニケーションスキル…一つひとつ本人と確認し、本人の成長の様子をみていきたいと思います。(保護者)
・昨年も野間先生のお話をうかがい勉強になりました。今回も幼児・児童・青年期ごとに必要な力を具体的にあげて下さって分かりやすかったです。これまで色んな子どもたちと接してきて、早期療育・支援の必要性を感じています。(教育関係者)
といった感想や
「野間先生の声がやさしくて、聞き取りやすかった」「もう1時間延長してほしい」「性教育の話を聞きたい」という要望もありました。

講義の後は軽食(就労継続支援A型 れんこん)をとりながら、グループに分かれ意見交換しました。

今回もまた、たくさんの方にご参加いただき、ありがとうございました。
文責:松尾博子