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活動実績

ついんくる★★講座2015 第4回 テーマ:人権侵害の結果=二次障害

H27年10月10日(土)えーるピア久留米にて、第4回目のついんくる講座を開催いたしました。その内容をご紹介いたします。

今回の講師は、2回目の登場となる長瀬慎一先生。
テーマ:人権侵害の結果=二次障害

今回は、いつもの長瀬先生の講義とは違って、スライドは1枚もなく、箇条書きされたA4レジュメが1枚。

ご自身の経験と重なり、フラッシュバックすることも予想されるため、気分のすぐれない方はすぐご退席ください。簡単な認知行動療法であればセミナー後に対応いたします・・・と前置きされ、講義が始まりました。

○教育現場で繰り返されている人権侵害行為の数々
○その結果
○人権侵害への対応策は
○治療
○トラウマへの関わり方・対処(治療)法

長瀬先生がこれまで対応された事例をもとに、終始口頭でお話をされました。
特に前半は刺激の強い話が多く、講義の途中で退室される方もいらっしゃいました。

講義の後半に言われた、
「二次障害は、社会や人がつくるもの。人が壊したものは、人でしか治せない」という言葉が印象に残りました。

受講者アンケートには、
☆ご自分の経験は言いにくいかと思いますが、色んなことを含めて伝えたい気持ちが分かりました。長瀬先生の善の行動は勇気あるものだと思います(保護者)。
☆人権侵害が教育の現場で多く起こっていることに驚き、子も安心して過ごせる学校、親も安心して通学させられる学校であってほしい。長瀬先生の行動を受け入れない学校もあるんだという事実を知り、現状はこういうものなんだなと感じました(保護者)。

☆そもそもこのセミナーに参加している教育関係者と「問題のある教師」を一緒にしてほしくない(教育関係者)。
☆学校内の支援体制を整えること、教師がもっと学ぶことが大事だと思いました。今の学校の課題をはっきりさせ、かえていかなければなりません(教育関係者)。
☆二次障害について実際に起こっている事、それについて校内で行われている事。いくらかは聞いたことがありますが、本当に怒りを覚えます。もっと、多くの人が知ることは大事なことではないかと思います(教育関係者)。
といったご意見が寄せられました。

私たち保護者主催の勉強会に、ご自分の時間とお金を使って参加していただいている熱心な教育関係の方々が大勢いらっしゃることも、強調しておきたいと思います。

長瀬先生には、一昨年からgocochiの学習会に講師としてきていただいていて、今回で9回目。
これまでお話いただいた中で特に長瀬先生からの特別支援教育に対する、あたたかくも厳しいご意見を耳にしてまいりましたけれども、お話を聞く中で 私たち保護者以上に、障害のある子ども達への愛情あふれる想いを強く感じています。

「弱い立場の人たちの方に居続けたい。」と長瀬先生は言われます。

さて、今回からグループワークは、保護者も支援者も一緒のグループで、テーマをもうけました。
「二次障害をおこさないために、私たちができること」

cocochicafeさまからご用意いただいた軽食をとりながら、活発な意見交換をおこないました。

そしていくつかのグループに、話し合った内容を発表してもらいました。
・保護者同士でつながり、小さな情報を共有し、親も力をつけていく。
・政策的なアプローチが必要。
・教員研修のプログラムの見直し。
・障害特性の理解を広めていく。
・学校での話し合いの中に、直接かかわることの多い支援員さんにも入ってもらう。
などなど

グループワークについては、
☆今回から様々な立場の方とミックスグループになりました。話の幅が広がり、充実していました。子どもを中心にして、様々な人達と連携し、知恵を身につけて久留米の教育を改善していきたいと思いました(教育関係者)。
☆この講座のよいところは、親や専門家がその垣根を越えて「共通のテキストで学ぶ」ところだと思います(保護者)。
といったご意見をいただいております。

今回も沢山のご参加ありがとうございました。
文責:松尾博子